妹さえいればいい。3巻感想&劇中アイテム紹介&TRPG設定考察
ネタバレ有り感想
メインヒロイン完全カニ公確定&みゃー+千尋がサブヒロインの様相になってきました。ただ、読先生は「ラノベ部」でも「僕は友達が少ない」でも「そことくっつけるか!?」という展開を突っ込んでくるので、ストーリーがどう進むかは果てさて。
今作の柱であるところの「主人公になりたい」という伊月と春斗の渇望。我々一般市民からすると「専業のライトノベル作家で都内に家を借りて食べていけるどころか旅行に食事に自由に暮らしている」というのは十分に「何者かになっている、主人公」である。そんな彼らと対比するように、「持たざる」一般人目線として配置されているみゃーなんだけれど、今作でのあふれだすカニ公のかわいさとみゃーの噛ませっぷりに少し心が痛くなる。同時に「持たざる者」として描かれている、噛ませのチェリービール春斗と幸せになってほしいと思っている(現時点では)。
ワンス・アポン・ア・タイムじゃなくてTRPG進めてほしかったけれど、設定が込み入りすぎてしまって展開進めづらくなってこのままお蔵入りしてしまいそう。あの「まーたアホなゲームが始まったよ、ったく、早いところ話動かしてくれないかな……」というイラ感が、読んでいくうちに「キャラの魅力にあふれてしゅごい……えっもう終わり、もっと続けてください次巻も買いますから!」に変わっていく心の蹂躙されっぷりは正直たまりません。
3巻では伊月の基地外じみた妹バカっぷりがみられなくて少し残念ではあるかな。キャラの顔見せエピソード的なものが多くなって、読みたい部分の掘り下げが少し物足りない気がする。唯一のリアル血の繋がった妹であるところの春斗妹は難しいキャラということもあってか今作では登場なし。ぷりけつ先生の展開もスロー。それでもまだ「メインが物足りない」感あるので、また大きく話が動きそうな次巻で*1もっともっとダメなままオトナになった大人たちのダメな青春を見せてください。
「ダメな青春」といえば「ファミレスで1対1」、伊月と春斗が2人で話をしている場面が「いれば」で一番好き。3人じゃダメ、ファミレスは2人じゃないと。「お前あいつのことどう思ってるの」「好きなんだろ」「つきあっちゃえよ」「何でお前がそんなこと言うんだよ」「色々あんだよ、事情が」「事情ってなんだよ」「事情は事情だよ」「なんだよそれ」。はーたまらん。ファミレス行きたい。終盤、ファミレスですべき話を家でしてカニ公に聞かれちゃったんだけれど。ファミレスへ行こう。
劇中登場アイテム紹介
引用はすべて「妹さえいればいい。」3巻より。
スレンダートーン
ショップジャパン(SHOP JAPAN) スレンダートーン プレミアム スポーツ アブベルト&コントローラー for Men STPABMWS【正規品】
- 出版社/メーカー: ショップジャパン
- 発売日: 2014/10/11
- メディア: スポーツ用品
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京の誕生日会で春斗が開けた「クリーク*2」のベルギービール
リンデマンス・クリーク
- 出版社/メーカー: リンデマンス
- メディア: Wine
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ベルギーの一部の地方でのみ棲息する野生酵母を使って1〜2年かけて熟成させ、そこにさくらんぼの果汁を加えてさらに熟成させるという、非常に手間と時間をかけて作られたビールで、アルコール度数は低めながらしっかりとコクがある。
(P74)
リンデマンスは2巻でもリンデマンス・フランボワーズが出てきていて、これも春斗が自分で飲むために持ち出している。まあ、ビールはだいたい春斗の趣味なんだけれど。
ブーン・クリーク
- 出版社/メーカー: 小西酒造
- メディア: 食品&飲料
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リンデマンスは甘みが主体だったが、こちらはまず酸味が先にあり、そこへほどよい甘さが追いかけてくる。
(P75)
この2本は作中と同じように、リンデマンス→ブーンの順に飲んでみたい。同じクリークのビールでも違いがハッキリわかると楽しそう。
「妹のすべて」4巻脱稿お疲れ様会で開けられたドイツビール
フランツィスカーナー・ヘーフェ・ヴァイスビア
【 セット 販売 】 Franziskaner ( フランツィスカーナー ) へーフェ ヴァイス ビール 瓶 355ml × 6本
- 出版社/メーカー: フランチェスカーナ
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酵母を濾過しないため白く濁っており、きめ細やかでボリュームのある泡が美しい。グラスもフランツィスカーナー専用の細長いもので、見た目を引き立てる。
バナナを思わせるフルーティーな香りがあり、その香りの印象どおり、炭酸の刺激は弱く苦味もそれほど強くなく、ほのかな甘みがあって非常に爽やかで飲みやすいため、ビールが苦手でもこれは美味しいという人は多い。
(P160)
じゃがいもとウインナー主体の料理が出てきたところで、意外なことに作中ではここがドイツビールの初お目見え。描かれていないところで飲んでいるんだとは思うけれど。確かに、じゃがいもとウインナーに合いそう……
だと思ったので買ってきてジャーマンポテトでいただいてみた。完璧であった。
そして、さすがイオンリカー、輸入に強い。
ヴァイエン・ステファン・ヴィタス
日本ビール ヴァイエン・ステファン・ヴィタス 大瓶 500ml
- 出版社/メーカー: 日本ビール
- メディア: 食品&飲料
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先ほどのフランツィスカーナーと同じく白ビールで、フルーティーな香りや苦味が弱く甘さ主体の爽やかな味わいは似ているのだが、アルコール度数が7.7%と高く、濃厚でリッチな飲み口がとても素晴らしい。「味はサッパリしたものがいいけど飲みごたえも欲しい」というワガママを満たしてくれる逸品である。
(P181)
これは飲んでみたい……んだけれど、これまで出てきたビールの中でも最高価格なのでちょっと手が出しづらい。グーデン・カロルス2本分。
京の誕生日会で遊んだボードゲーム
ヘックメック
Heckmeck am Bratwurmeck: Für 2 -7 Spieler. Spieldauer: 20 - 30 Minuten
- 出版社/メーカー: Noris Spiele Gmbh
- 発売日: 2005/03
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- 出版社/メーカー: アークライト
- 発売日: 2011/09/10
- メディア: おもちゃ&ホビー
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髑髏と薔薇
- 出版社/メーカー: Lui-Meme
- メディア: おもちゃ&ホビー
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「妹のすべて」4巻脱稿お疲れ様会ではワンス・アポン・ア・タイムを作家3人で遊んだ
- 出版社/メーカー: ホビーベース
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今作も「読先生これ経費で買ってる経費で買ってる」と思いながら。まあ、自営業だと経費って税金対策でしかなくて、サラリーマンの「経費で飲み食い」のイメージとはちょっと違うんだけれど。
劇中TRPG「クロニカクロニクル」設定考察
文中敬称略。
エイジスの街
これ関連がわからなかった。ボーゲン伯爵(暴言関連?)、ロイド、シルヴィアから何か導き出せそうなネタがあるのか……?
ミッドフィールド公国
MF文庫J。「僕は友達が少ない」の発行レーベル。ランドルフは不明。ちなみにMF文庫Jの編集長は三坂泰二とのことで、ランドルフ……?
ホーンリバーの宰相ノーウェはKADOKAWA代表取締役専務の井上伸一郎のことか。MFの人の神経逆なでるようなこと言ったのだろうか、それっぽい記事は発掘できなかった。宿将ハグァーヌイは「僕は友達が少ない」のことだろう、終盤刊行ペースが落ちていたのはMFからガガガに移籍しようとして揉めていた、みたいに読める。出奔した4人の公女は、ガガガに移籍した平坂読のことか。首都ロゼッカはMF文庫J最大のヒット作「ゼロの使い魔」の愛称「ゼロ使」のアナグラム。ゼロツカ → ロゼッカ
ホーンリバー帝国
KADOKAWAグループのこと。角(ホーン)川(リバー)。絶賛侵略中。角靴軍団→角川スニーカー文庫、突脳軍団→エンターブレイン、幻想軍団→富士見ファタジア文庫。首都スズヤミはスニーカー文庫発行の「涼宮ハルヒ」シリーズの「涼宮」のアナグラム。スズミヤ → スズヤミ
ライトニング公国
電撃文庫。公都キレは、電撃の最大ヒット作「とある」シリーズの「禁書目録」と「超電磁砲」の頭文字「キ」と「レ」かな。考えたけど他に浮かばなかったし、レーベル最大のヒット作を首都におく原則からも外れてないし。「禁書目録」でインデックスって読むんだけどね!
ゴドワン王国
ドワンゴ。王都カゲーロは「カゲロウデイズ」、ひねりもないし適当なところに考えた人の「どーでもよさ」が表れている気がする。
オバラ共和国
オーバーラップ文庫。オーバーラップはメディアファクトリーの退職者で作った会社。首都ガルグリム市は「灰と幻想のグリムガル」から「グリムガル」のアナグラム。
スパーダ首長国
スーパーダッシュ文庫。交易都市ジャンプールは、超大ヒット作はないもののジャンプ系とのメディアミックスで商売する、ということか。
グランアビス王国
GA文庫。王都フォニポリカは「神曲奏界ポリフォニカ」のアナグラム。確かにニャル子さん、のうりん、ダンまちど近年勝負してきている。